Tuesday, November 28, 2006

寒さはシベリア並み

寒い。

10年ほど前にハンガリーのブダペストに2年半住んだことがあって、それが個人的にはこれまでの最も寒い体験だったのだが、そんなのはもう比較にも何もならない。

先週の金曜日に仕事でカルガリーへ行って、きょう(月曜日)エドモントンに帰ってきた。このアルバータ州の二大都市間の移動は南北に走る国道2号を利用して約3時間半、制限速度標示は110kmとなっている。普段は車のクルーズコントロールを時速110キロにセットし単調な運転に退屈するような行程なのだが、今回は110キロで走り続けるのがすこし恐ろしかった。

ここ数日、小雪が降り続いている。気温が非常に低いので降った雪が路面に積もるという現象は発生せず、横なぐりに吹き続ける風と前方を走行する車が巻き起こす風とで目の前は白い砂嵐のようになる(運転しながら写真をとろうかとも思ったが自制しました)。しかも、運転席からは見えにくいブラックアイスと呼ばれる路面凍結が処々に発生しているらしく、中央分離帯(といっても日本の高速のそれとは違い、幅は20メートルぐらいある)に突っ込んでしまった車をちらほらと見かけた。

エドモントンに来る前に「冬の寒さはシベリア並みだ」と人に言われたときは、単なる言葉のあやだろうと思っていた。あまり寒いので、ちょっとインターネットで調べてみると、まさしくシベリア並みの寒さなのである。今これを書いている時点(11月27日午後11時)でのエドモントンの気温が零下24度、イルクーツクは同17度、ノボシビルスクは同25度、ヤクーツクという所は何と零下38度の寒さである。ちなみにこのぐらい寒くなると、日中の気温と夜間の気温にはほとんど差はなくなってしまう。お天道様もお手上げだ。網走や稚内などというところもえらく寒いのだろうと思っていたが、氷点下にも至らない摂氏1度では、ここの寒さとは比べるべくもない。アラスカなども寒そうだが、アンカレジ零下7度、フェアバンクス零下18度で、相撲で言えば横綱と前頭・小結ぐらいの差はある。

とはいっても、室内はセントラルヒーティングで快適な温度に保たれていてシャツ1枚でもしのげるほどだ。ただ、外出するときには上から下までしっかりと防寒具を揃えることを怠ってはならない。

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